1kWレンズ風車

1kWレンズ風車の概要

シングルタイプの1kWレンズ風車。コンパクトで静かであり、弱い風でも発電できることが特徴です。導入しやすい小型風車で、身近なところから電力を得ることができ、住宅地や農村、山岳地など、様々な場所での設置が可能です。風力発電で問題になるバードストライクが発生しないこと、耐久性が高く、メンテナンス費がほとんどかからないことが実証されています。
■独立系システム:DC24V、あるいは48Vを出力して蓄電池に電気を蓄えることができます。
■系統連系版は現在開発中となっております。

1kWレンズ風車の仕様

定格出力(定格風速) 1kW (11m/s)
ロータ直径 1.48m
集風レンズ外径 1.96m
ディフューザ(集風レンズ) Ciiタイプ、つば高さ7.5%
ハブ高さ 12m
集風レンズ上端高さ 13m
風車本体重量 92kg
風車形式 集風体付・水平軸・ダウンウィンド
ブレード 3枚・固定ピッチ・GFRP
発電機 コアレス多極同期発電機、アウターロータ(定格回転数 550rpm)
ヨーシステム パッシブ
ブレーキ 短絡ブレーキ
手動停止 可能(レバー式スイッチ)
カットイン風速 3m/s
カットアウト風速 20m/s
耐風速 52.5m/s(クラスⅢ)
系統連系用 予定
独立電源用 24V/48V
タワー 標準:鋼管モノポール(オプション:可倒式ポール)

レンズ風車(基本ユニット)の特徴

高効率

つば付きディフューザの「つば」により発生するカルマン渦がディフューザ背後に低圧域を発生させ、その低圧域が風を呼び込みます。集風加速された風はブレード先端部で1.5倍ほどに増速し、風車を回します。風力エネルギーは風速の3乗に比例するため、同じロータ径の風車で約2〜3倍の発電量を得られます。共同研究の積み重ねにより、最適化された「レンズ風車」は九州大学の特許で、当社は専用実施権を得ています。

静粛性

ブレード先端で発生する翼端渦とディフューザの内壁に誘導される反対向きの渦が、下流に進むにつれ打ち消し合い、空力騒音の源である翼端渦が抑制され、騒音が大幅に軽減されています。3kW 機の騒音計測では風速5~14m/s、風車近くで音圧レベル55dB以下を記録。住宅地周辺においても騒音は気になりません。

翼先端渦(青)が輪っか(レンズ)内部壁に反対向きの渦(赤)を誘導し、お互いに打ち消し合う。空力騒音の源が消える。

バードストライク

ディフューザ(輪っか)は鳥の目にもよく見えます。風力発電の大きな問題の1つとされる鳥 とブレードの衝突事故「バードストライク」が起きにくいことが確認されています。今まで一度も経験していません。

景観性

尖った先端を持つブレードが高速で回る従来の風車と違い、ブレードを囲むディフューザの「輪」による柔らかなイメージは、景観を損なわず、周りの風景に溶け込みやすい特徴があります。

予想発電量(1kWレンズ風車と3kWレンズ風車)

実際の年間発電量は設置条件(周辺地形、気象条件など)に左右されます。当社の風車発電出力曲線と、年平均風速をもとに一般的な風の現れ方(レイリー分布)を想定し、発電量を算出したものが下の表です。風車システムの稼働率と発電機効率、インバータ効率などの自己消費分を考慮し、想定される発電量を参考年間発電量として示しています。系統連系では系統インバータでのロス 10%を想定しています。(注: 設備利用率は当社の野外試験データから。北九州市響灘での実証試験H28.4~H30.3の2年間)

年平均風速 定格出力(定格風速) 1kWレンズ風車 3kWレンズ風車 9kWレンズ風車
3.0m/s 6.0% 520kWh 1,570kWh 4,730kWh
4.0m/s 12.0% 1,050kWh 3,150kWh 9,460kWh
5.0m/s 20.0% 1,750kWh 5,250kWh 15,770kWh
6.0m/s 28.0% 2,450kWh 7,350kWh 22,070kWh
7.0m/s 35.0% 3,630kWh 9,190kWh 27,590kWh

製品資料

1kWレンズ風車の設置事例

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